「実は知らない 英文法の真相75」詳細
誰もが当り前のように使っている
どの英語の本にも載っている
「文法用語」とその「ルール」
もし、それらが、あなたの「英語上達」
を妨げていたとしたら……
代々木ゼミナールで
トップレベルの人気・授業数を誇る
実力派講師が「使えない英文法」
の「真相」を解明する75章
まず質問です。
動詞の「過去形」とは、どんな意味でしょうか?
そんなの簡単すぎる、と思われた方は次の文の意味を考えてください。
It would be nice if you helped me.
「あなたが手伝ってくれたなら、よかったでしょう」ではないですね?
また、これは知らない人はいないくらい有名な文ですが…
If I were a bird, I would fly to you.
これも、「もし私が鳥だったら、あなたのところに飛んでいったでしょう」ではないですね?
そうです。「過去形」とは、「過去」だけを表す形ではないのです。
しかし、学校では「過去形」という「文法用語」で教わるため、どうしても、「過去形」=「昔のこと」という固定観念から逃れられません。
これがあなたの英語上達を邪魔しています。
もう一問。次の文の意味はなんでしょう?
He writes novels.
「彼は小説を書く」と答えた方、残念ながら、×とは言いませんが、それに限りなく近い△です。
正解は、「彼は(職業として)小説を書いている」あるいは「彼は小説家だ」です。
「彼は小説を書く」と答えた方、「彼は小説を書く」って、いったい「いつ」書いているのでしょう?
このwritesは「現在形」と呼ばれる形ですが、表しているのは「現在」のことではありません。
これも、「現在形」という「文法用語」にしばられているため、おかした間違いです。
これがあなたの英語上達を邪魔しています。
さらにもう一つ、次の文はどこがおかしいのでしょう。
「使った掃除機は元のところに戻しておくこと」
The used vacuum-cleaner should be put back where it was.
おそらく、ほとんどの人が、「どこがおかしいの?」と答えると思います。
実は、これはある大学の入試問題として出題された問題なのですが、みごとに日本人英語学習者の弱点=固定観念をついています。
正解は…、本書をごらんください。だけでは、あまりにも不親切ですので、ちょっとだけヒントを出すと、、、
みなさんは、「形容詞」は名詞の前に置く、と思い込んでいませんか?
少し、英文法にくわしい人ならこう言うでしょう。
「そんなの知っています。名詞を修飾する語句が"2語以上"になると、名詞の後ろに置かれるんでしょ。たとえば、"the language spoken in the country"みたいに」と。
しかし、これも残念ながら、不正解です。
実は、修飾語句が名詞の前に置かれるか、後ろに置かれるかは、その修飾語句の数とは関係がないのです。
「修飾語句が1語なら前からかかる」という思い込み
これがあなたの英語上達を邪魔しています。
もうかなり落ち込んでいるあなたにだめ押しを…。
次の文はどんなしくみになってるのでしょう?
With these changes of civilization came a new way of life.
この文は「ふつうの語順」なら次のようになるはずです。
A new way of life came with these changes of civilization.
上の文は、主語と副詞句の「倒置」でしょうか?
もし、「倒置」だとしたら、何のために?
残念ながら、これも「倒置」ではありません。
あるいは、みなさんは次のように学校で教わったかもしれません。
「英語では長い語句を後ろに回す」と。
しかし、上の文では主語は決して長くはありません。これはいったい、どういうことなのでしょうか?
実は、これも「コミュニケーションとしての英語」という観点から考えれば、きわめて自然な文なのです。
むしろ、情報の伝達という、言語の第一の目的から考えて、"A new way of life with these changes of civilization." という方が不自然に聞こえる場合があるのです。
これも、「英語は必ず主語から始まる」という思い込みと、「英語では長い語句を後ろに回す」という誤解(誤った教わり方)によるものです。
これがあなたの英語上達を邪魔しています。
本書は、以上のように、あなたが今まで誤って教わり覚えていたために、あなたの英語理解、そして、上達を妨げていた英文法のさまざまな真相を明らかにする本です。
意味のない文法用語と実用的でない学校英文法の欠点を切り崩し、英語の面白さをわからせてくれます。
本書を通読することにより、今まで、仕方なく丸暗記していた断片的な「ルール」の本当の意味がわかり、連動して躍動しはじめるでしょう。
あなたが、大学受験生なら、作文・読解が確信をもってできるようになり、
あなたが、大学生・社会人なら、実際の英語運用が楽しくなるはずです。
著者・佐藤ヒロシ氏は、代々木ゼミナールで、トップレベルの人気と授業数を誇る実力派講師です。「超・関係代名詞マニュアル」(弊社刊)に続き、本書でも、
「英語をしくみから理解して、使えるようにする」
そのノウハウを大公開します。
内容紹介(画像をクリックすると大きく表示されます)
はしがき・利用法(pdfファイル)
項目一覧
1 | 取り除けない「前置詞+名詞」(1):be動詞の本質は一つ | 10 |
2 | 取り除けない「前置詞+名詞」(2):動詞の意味は前置詞が決める | 12 |
3 | なくてもよさそうで、絶対必要な補語とは? | 14 |
4 | 第4文型の落とし穴(1):O1とO2の知られざる関係 | 18 |
5 | 第4文型の落とし穴(2):toタイプとforタイプの本当の違い | 20 |
6 | 情報構造(1)―「倒置」と「語順の転倒」は、実は別物 | 24 |
7 | 情報構造(2)―知っておくといろんな謎が解決できる | 28 |
8 | 「強調構文」とは、実は「区別化」構文 | 32 |
9 | 三単現の-sは、複数の-s?―「現在形」とは「現在」ではない | 36 |
10 | 「過去形」=「昔のこと」、ではない | 38 |
11 | 「原形」って、要するに何?―「時・条件の副詞節は…」再考 | 40 |
12 | 「仮定法」―この混乱させる文法用語 | 44 |
13 | 「夢は宇宙飛行士になること」の「こと」はどう表す? | 46 |
14 | V+O+to doとV+O+from doingの関係 | 50 |
15 | なぜ、“ing形”が未来を表すのか? | 52 |
16 | 「過去分詞」に“過去”はない | 54 |
17 | これも怪しい… 「状態動詞」と「動作動詞」の区別 | 56 |
18 | if 節で現れるwill/would はどう理解する? | 58 |
19 | なぜ同じ動詞が自動詞にも他動詞になるのか?(1) | 60 |
20 | なぜ同じ動詞が自動詞にも他動詞になるのか?(2) | 62 |
21 | have to doとhave p.p.でhaveの意味は違うのか? | 64 |
22 | 同じ使役動詞でも make/have/let はこんなに違う | 66 |
23 | なぜ、make+目的語+doは受身になるとto がつくのか? | 68 |
24 | become to doとならないわけ―becomeの再定義 | 70 |
25 | do nothing butの次の動詞は「原形」なのに、have no choice butの次は、なぜ「to+原形」なのか? | 72 |
26 | look forward toの後ろは、「これからすること」なのに、なぜ“ing形”なのか? | 74 |
27 | 「be動詞+to do」は逆らえない運命 | 76 |
28 | All you have to do is(to)doの後ろのtoは、なぜ省略できるのか? | 78 |
29 | 「分詞が1語の場合は前からかかる」は間違いのもと | 80 |
30 | “落ち”を表す分詞構文 | 84 |
31 | 代動詞のdoの正体 | 86 |
32 | 「そうする」はdoかdo soか、あるいはdo it/thatか? | 90 |
33 | while doing は、本当に「主語+be動詞」の“省略”か? | 94 |
34 | shallとshouldの裏にある意図 | 96 |
35 | “used to …”と言ったら、「今はもうやってない」 | 98 |
36 | I'm glad you could come.がOKなわけは? | 100 |
37 | would rather の直後に、S_Vが続くわけ | 102 |
38 | 「お金」が数えられない?−不可算名詞の本当の意味 | 104 |
39 | 名詞が名詞でなくなるとき−副詞的目的格 | 106 |
40 | wh-語は「疑問」の意味、ではth-語は?―WH- vs. TH- | 108 |
41 | なぜI gave him it.はダメで、I gave him that.はOKか? | 110 |
42 | 関係詞と疑問詞は、なぜ同じものを用いるのか? | 112 |
43 | itとthatはどう違うのか? -- thatの正体 | 114 |
44 | A is to B what C is to Dの正体両者の関係を理解すれば使える構文になる | 116 |
45 | 赤ちゃんでも “How old 〜?”と尋ねるわけは? | 120 |
46 | abroadは副詞なのに、from abroad といえるのはなぜか? | 124 |
47 | whereが関係代名詞に見える場合がある? | 126 |
48 | please をつけると丁寧になるのか? | 128 |
49 | too=two? | 130 |
50 | soは「そう」か? 「非常に」か? | 132 |
51 | worthやnearは前置詞か? | 134 |
52 | anyとeveryは訳語で考えると間違える | 136 |
53 | eachwhereといえない理由―eachとeveryの違い | 138 |
54 | for oneselfとby oneselfは訳語で区別してはいけない | 140 |
55 | instead ofの後に、なぜ名詞以外のものが続くのか? | 144 |
56 | forの正体(1)―向かうだけで到達しないのがfor | 146 |
57 | forの正体(2)―becauseやsinceとの本質的な違い | 148 |
58 | forの正体(3)―なぜto不定詞の意味上の主語になるのか? | 150 |
59 | なぜThey are the same age.はOKなのか?―ofの正体 | 152 |
60 | 受動態のby以下の本当の意図 | 154 |
61 | 受動態でby以下をいわない場合は? | 156 |
62 | 受動態にできる条件とは、何か? | 158 |
63 | 「…でないと思う」―I don't think soとI think notの違い | 160 |
64 | なかなかいえない「AもBもない」 | 162 |
65 | 否定の副詞(1):なぜ文頭にくると、「倒置」が起きるのか? | 166 |
66 | 否定の副詞(2):文頭にきても倒置にならないのはなぜか? | 168 |
67 | なぜ「Ifを省略すると倒置」が起こるのか? | 170 |
68 | 否定するのは直後とは限らない-―notの及ぶ範囲 | 172 |
69 | asの正体(1)―asの本質は「同じようなこと」 | 176 |
70 | asの正体(2)―asになぜ「譲歩」の意味があるのか? | 180 |
71 | 比較のいたずら | 182 |
72 | なぜ、He looks younger than his age.は間違いか? | 184 |
73 | 比較対象の謎(1)―比べる対象が不明な場合はどうする? | 186 |
74 | 比較対象の謎(2)―なぜ比較対象は省略してもわかるのか? | 188 |
75 | なぜ、than any otherの後ろは単数形なのか? | 190 |
Information
佐藤ヒロシ著 A5判 196頁 本体価格1300円
早稲田大学教育学部英語英文学科卒。代々木ゼミナール英語科講師として、大学受験科、東大クラス・早大クラスを中心に「英語精選構文」や「英文法」や「早大英語」などを担当。その講義は通信衛星により全国各代ゼミ校舎および、提携高校や塾、予備校に配信されている。
本著で、「英語をしくみから理解して、使えるようにする」そのノウハウを社会人にも大公開。
《著書》 超・関係代名詞マニュアル(プレイス)、凄・語法構文マニュアル(研究社) 佐藤式英語なるほど上達法(ライオン社) 医療看護系入試英語が面白いほどとける本(中経出版)、他。
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